『忘れられない』が忘れられない

皆様ご機嫌麗しゅう・・・

今日は、むかし読んだ漫画が猛烈に読みたくなった話です。

リライト・・・ではありません。

外部ブログ時代の『りあるえすてぃと・にゅうす』時代にご紹介した谷川史子著『忘れられない』

以前ブログで書いたのがこんな感じでした

以下引用 ※これ書いてたの2012年9月。。12年前か。。。



忘れられない

私は全然少女マンガに詳しくないのですが、作者の谷川史子さんって結構有名な方なんですね。知らなかった。

折角1週間レンタル(GEOで借りたんだったな)で借りてきたんだからもったいないと貧乏性な動機で読み進めると・・・

全て短編のオムニバス形式で

特に表題作『忘れられない』が良かったです。

絵がきれいで、話も面白いんですが・・・

・・・しんどい

胸をグサグサえぐられるようなこのせつなさ。

主人公の恋愛とお母さんの過去が綺麗に結びついていき、最後は・・・

子供から大人になって、

大人になったらなったで人生はそこからが長くて

今までの経験や思い出が足かせになったり味方になったり。。。

そんなビターな大人向け少女マンガ(矛盾してるなこの言い回し)でした。

自分が借りてきたマンガを熱く語るオット・・・オクサマに気持ち悪がられそうだな。。。


ここまで(元の文を若干リライト)

12年前のレンタル品なんてもはや残ってるわけもなく。。。

という訳で中古で購入

表題作『忘れられない』

・・・

これだよ、これが読みたかったんだよ・・・

相変わらずずっしりしんどい読後感。。。

でもこのしんどさを12年越しに味わえてよかったですよ。

ただね・・・こんな風にきれーに終わるなんて、実際の世界ではありませんよ。。。

おじちゃん、そう思います。

今さらネタバレNGってことはないと思いますので。

『忘れられない』って

ぶっちゃけ不倫ネタなんですよ、元カレと再会した時彼は妻帯者・・・だけど・・・

といったはなしで。

でも

こいつ不倫なぞしてクズだな・・・

とは思えないんですよね。なぜだろうな。

人間はそんなに品行方正な生き物だと思っていないからかな、一番は。

惹かれ合うタイミングは自分で選べないですものね。。。

好むと好まざるとにかかわらず。そして心が離れてしまうタイミングも、自分ではわからないものです。

勿論、不倫を推奨しているわけではありません

が、そういう、後ろ暗さとか、諦めとか、切なさとか、虚しさとか、

いわゆる”しんどさ”を伴う感情

そういう感情の淵から覗き込んだ先にどんな風景が映っているのか・・・きっと、見たことがないものが見えるはずです。

ワタクシ、そうやって見たことのないものを見た時、人は成長・・・じゃなく、小さな”死”を経験するんじゃないかと思います。なかなかたどり着けるものじゃないですからね。。。

従前の自分が小さく死ぬ瞬間って

本当の自分を見つけた!

とか、

新しい自分を見つけた!

とかそんなヤワなものじゃない。

今までのなじみ深い自分ではない自分が始まる。前の自分にはたぶん戻れない。

この『忘れられない』の主人公も、初めと終わりでは、小さな死によって変わってしまっているように思います。

それでも、変わってしまってもなお、『忘れられない』んだろうな・・・

皆さんはそんな経験、したことありますか?

・・・

・・・

そんなことを考えさせられた読書体験でした。

このモヤモヤした、何とも言えない感情、ビターとしか表現できなかった12年前。

今は、もうちょっと解像度の高い言葉で表現できそうです。

この時期、天気がいいので出歩きたくなりますが、読書、いかがですか?

・・・今回のはマンガですがね。。。

では今日はこのあたりで。

明日は、リライトですのでよしなに、よしなにCyaoノシ

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